技術選の日程も残すところ2日となり、本日(10日/土曜日)は準決勝が行われた。男子124名、女子41名の内、翌日の決勝に残れるのは男子60位、女子20位までとなる。
昨日から降り続いた雪も早朝に止み、ウサギ平ゲレンデ・新コースでは小回り(不整地)、そして、ウサギ平ゲレンデ正面では大回り(整地)の2種目が午前9時に同時にスタートした。
最初に競技を開始した女子選手たちは、小回りでは深いコブに果敢にチャレンジし、大回りでもゴール付近の変則的な斜度の変化に細心の注意を払いながらコースに挑んでいった。
しかし、女子の前半ローテーションが終わり男子の滑走に移った途端、霧がコースを覆い始め、競技の進行は霧の切れ間を縫って進められることとなった。
昨日もフリー種目がキャンセルとなり、大会運営側は競技の成立を目指して、天候待ちを繰り返しながら競技を進めるものの、午前10時半頃にはウサギ平ゲレンデ全体が濃霧に包まれ、こう着状態に。そして約1時間後、残念ながら小回り(不整地)、大回り(整地)の2種目のキャンセルが決定した。
その後、オフィシャルの判断によって、ウスバゲレンデの大回り(規制)、名木山ゲレンデ 正面(人工ウェーブ)での小回り(規制)の2種目で決勝への切符が争われることとなり、選手たちは霧を避けるように下山する形となった。
小回りは急遽、予選で使用された人工ウェーブを使った種目に変更され、準備不足や動揺する選手のいる中、男子では技術選2連覇中の丸山貴雄選手(長野県※上から1枚目写真)、女子では兼子佳代(福島県※上から2枚目写真)が、自らのスピードとテクニックを遺憾なく発揮してトップスコアを叩きだした。
一方、大回りでは軟らかい雪に対するスピードとエッジングの微妙な力加減が必要とされ、昨年の覇者である金子あゆみ選手(新潟県※上から4枚目写真)でさえ、バランスを崩し転倒する場面があるほどの柔らかい雪での難コースだったが、男子の吉岡大輔選手(新潟県※写真3枚目)が大回転のスペシャリストらしく他を圧倒する滑りをみせた。
連日の種目キャンセル、気温、気象の急な変化など、ライバルとの争い以外にも、様々なプレッシャーや条件と戦いながらの準決勝が終わった…。
予選からレポートをお届けした「第49回全日本スキー技術選手権大会」も明日が最終日。男女共にディフェンディングチャンピオンの丸山選手、金子選手の連覇となるか!? それとも、新たなチャンピオンが誕生するのか?! いよいよ明日、スキーヤーの頂点が決まる!
種目:不整地小回り/ウサギ平ゲレンデ 新コース、大回り/ウサギ平ゲレンデ 正面、小回り(規制)/名木山ゲレンデ 中壁、大回り(規制)/ウスバゲレンデ
※濃霧および視界不良のため、ウサギ平ゲレンデ 新コースの不整地小回り、ウサギ平ゲレンデ 正面の大回りはキャンセル
<男子>
1位 吉岡 大輔(新潟県) 839PT
1位 丸山 貴雄(長野県) 839PT
3位 柏木 義之(新潟県) 837PT
4位 井山 敬介(北海道) 835PT
5位 山田 卓也(北海道) 832PT
6位 松沢 寿 (長野県) 825PT
7位 片山 秀斗(新潟県) 823PT
7位 岡田 利修(東京都) 823PT
9位 藤井 守之(新潟県) 821PT
10位 青木 哲也(新潟県) 818PT
11位 岡田 慎(新潟県) 816PT
12位 水落 亮太(新潟県) 815PT
13位 片桐 貴司(長野県) 814PT
13位 石水 克友(岐阜県) 814PT
15位 太谷 敏也(長野県) 813PT
16位 栗山 太樹(新潟県) 811PT
17位 吉本 孝也(北海道) 810PT
18位 高瀬 慎一(富山県) 808PT
19位 渡部 浩司(山形県) 807PT
19位 徳竹 剛(長野県) 807PT
<女子>
1位 兼子 佳代(福島県) 808PT
2位 佐藤 麻子(青森県) 807PT
3位 沖 聖子(福岡県) 804PT
4位 水落 育美(秋田県) 803PT
4位 岡村 聡子(富山県) 803PT
6位 中田 良子(青森県) 799PT
7位 関塚 真美(新潟県) 796PT
7位 金田 智子(北海道) 796PT
9位 金子 あゆみ(新潟県) 795PT
10位 今井 優子(長野県) 793PT
10位 藤田 潤子(秋田県) 793PT
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