競技開始1時間前、うさぎ平ゲレンデの気温はマイナス3度で、雲ひとつ無い快晴。本日からシードされた強豪選手が登場する「本選」は、ここ数年で一番とも言える最高の天候でスタートした。
午前中の2種目は、うさぎ平ゲレンデで「大回り/急斜面整地」、アルペンクワッドリフトを挟んで通称「新コース」とも呼ばれている「ソデグロコース」で「小回り/急斜面不整地」が同時進行で行なわれた。
「大回り/急斜面整地」のコースは、後半、選手の滑走方向左側に傾きがあるため、回転弧の調整やバランスの保持が難しい設定となっていた。
男子は高速種目に強く、初優勝を狙う吉岡大輔選手が282点を挙げ、女子は一昨年の覇者、金子あゆみ選手がスピードとターン弧のバランスが取れたターン弧で276点を叩きだし、この種目のトップを奪取した。
「小回り/急斜面不整地」はコブというよりも、うねりのある固いアイスバーンの上に、所々雪が乗ったような凸凹状態。コントロールして滑るのも非常に難しい状況だった。
そんな厳しい条件の中で女子は絶好調の佐藤麻子選手が、ただ一人270点台となる272点を挙げて他の選手を圧倒。男子は地元出身で3連覇中の丸山貴雄選手が279点のハイスコアで、この種目を制した。
午後はウスバゲレンデで「フリー/中急斜面整地・マテリアル規制」の1種目が行なわれた。従来のシチュエーション的な規制とは違い、全長の短いスキーを使用しての「フリー」ということで技術選初の種目となった。
この種目を制したのも丸山貴雄選手。280点という高得点で4連覇へ向けて順調な滑り出しだ。しかし丸山選手と同じ280点を挙げたのは、昨年2位の吉岡大輔選手。前大会に続いて、ふたりの熾烈な争いは今大会でも楽しめそうだ。
女子は佐藤麻子選手が、この種目でも巧さを魅せつけて276点を挙げ、初日で総合2位の金子あゆみ選手に9点差もの大差をつけた。このまま佐藤選手の独走が続くのだろうか。他の選手の巻き返しにも期待したい。
明日からは決勝。男子100名、女子30名のファイナリストが2日間で5種目を闘うのも、今大会からの新たな試みだ。記念すべき第50回大会が、いったいどんなドラマとなるのか楽しみだ。
Photo&Text Tomohiro Watanabe
【男子本選リザルト】
1位 丸山貴雄(長野県)837pt
2位 吉岡大輔(新潟県)834pt
2位 柏木義之(新潟県)832pt
4位 佐藤栄一(新潟県)826pt
4位 井山敬介(北海道)826pt
男子予選リザルト詳細はこちら
http://www.hakuba-happo.or.jp/50gisen/result/semifinal-male.pdf
【女子予選リザルト】
1位 佐藤麻子(青森県)821pt
2位 金子あゆみ(新潟県)812pt
3位 水落育美(秋田県)811pt
4位 金子佳代(福島県)805pt
5位 藤田潤子(秋田県)800pt
女子予選リザルト詳細はこちら
http://www.hakuba-happo.or.jp/50gisen/result/semifinal-female.pdf
技術選オフィシャルサイトはこちら
http://www.hakuba-happo.or.jp/50gisen/