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第51回全日本スキー技術選手権大会 【本選】レポート&リザルト2014/03/15

第51回全日本スキー技術選手権大会 【本選】レポート&リザルト 第51回全日本スキー技術選手権大会 【本選】レポート&リザルト 第51回全日本スキー技術選手権大会 【本選】レポート&リザルト 第51回全日本スキー技術選手権大会 【本選】レポート&リザルト  基礎スキー界の国内最大イベント「全日本スキー技術選手権大会」が、白馬八方尾根スキー場で開幕した。前日まで2日間の予選を勝ち抜いた選手にシード選手が加わり、明後日16日までの3日間、今季の王者を決める熱い闘いが始まった。

 本日は「本選」で午前中は、うさぎ平ゲレンデで「大回り/規制/急斜面整地」、アルペンクワッドリフトを挟んだ隣の「ソデグロコース」で「小回り/急斜面ナチュラル」の2種目を同時進行で行ない、午後からはウスバゲレンデで「フリー/中級斜面整地」の1種目が行なわれる予定だった。

 しかし濃霧による視界不良のため中断時間が長くなり、競技進行に影響が出るとの判断で、急遽、大回り種目は競技開始時刻が1時となり、コースもウスバゲレンデへと変更。あわせて種目名も「大回り/規制/中級斜面整地」となっている。

 また小回り種目は女子選手全員が滑り終えた時点で協議され、残りの男子選手全員の滑走は午後1時30分から名木山ゲレンデの通称「中壁」で行なわれた。そのため種目としては男子だけ「小回り/中級斜面整地ナチュラル」に変更となった

 そして午後に予定されていた「フリー/中級斜面整地」はキャンセル。残念ながら本選は2種目だけで争われることとなってしまった。

 女子の「小回り/急斜面ナチュラル」は、昨日の雨で、コース表面の雪が柔らかくなっていて、大きなコブにはなっていなかったが、足下が取られやすい状況でも安定したターンとスピードをキープした選手に高得点が出ていた。

 この種目に絶対の自信を持つ昨年の女王、佐藤麻子が276点の高得点を叩き出し、2連覇に向けて順調なスタート。一昨年の覇者、兼子佳代が昨年のリベンジを果たそうと274点と後を追う。

 一方、男子は名木山「中壁」に変わってコース難度が下がり、しかもスノーセメントでパックされたコース状況もあって、選手は各自リスクを背負っての高次元カービングショートターンでの勝負となった。

 ここでトップの280点を叩き出したのは、昨年、惜しくも4連覇が叶わなかった丸山貴雄選手だ。適度な捻りにより、深みのある丸い弧に加え、スキーの走りを見事に表現していた。2007年から2連覇した井山敬介選手はトップスピードで、質の高いカービングショートターンをゴールまで表現して279点と丸山選手に続き、好調さをアピール。

「大回り/規制/中級斜面整地」のウスバゲレンデは起伏があり、ゴールが近づくにつれ斜度が緩くなるので簡単そうな斜面にも思えるが、逆にスピードをいかに保持するかが難しさのひとつとされている。しかも、雪面が柔らかく、男子の競技中はスノーセメントも使われたが、スピードが速くなるほどターンをコントロールするのが難しくなるような状況だった。
 
 この種目でも井山選手の滑りが光った。ハイスピードでスムーズなスキーの動きを表現し281点を挙げ、総合でもトップを獲得。技術選男子史上最多となる5回の優勝経験を誇る柏木義之選手も、同じく281点で、総合でも井山選手に1点差の2位に付けている。

 優勝経験者の4選手がトップ4を独占。実力者の水落亮太選手、片山秀斗選手、岡田利修選手、山田卓也選手らが追いかける展開で、地元の太谷敏也選手や佐藤栄一選手らも今後の上位争いに加わりそうだ。

女子は、スピードに強さを発揮する金子あゆみ選手が272点でトップを奪取。そしてこの種目でも兼子選手が2位となる270点を挙げ、初日の総合トップに躍り出た。佐藤選手はこの種目268点の6位と伸びず、単独トップに出るチャンスを逃してしまったと言えるだろう。

 総合で兼子選手や佐藤選手に続くのは、2種目の得点をまとめてきた水落選手で、総合3位の2点差。そして金子選手が3点差で総合4位となっている。

 明日からは男子70名、女子30名が2日間で決勝5種目を争う。今年の栄冠は誰が手に入れるのか楽しみだ。

Photo&Text Tomohiro Watanabe


【男子本選リザルト】
1位 井山敬介(北海道)560pt
2位 柏木義之(新潟県)559pt
3位 吉岡大輔(新潟県)556pt 
4位 丸山貴雄(長野県)554pt
5位 水落亮太(新潟県)553pt

男子予選リザルト詳細はこちら
http://hakubamura.net/gisen/result/semifinal-male.pdf

【女子予選リザルト】
1位 兼子佳代(福島県)544pt
1位 佐藤麻子(青森県)544pt
3位 水落育美(秋田県)542pt
4位 金子あゆみ(新潟県)541pt
5位 関塚真美(新潟県)539pt

女子予選リザルト詳細はこちら
http://hakubamura.net/gisen/result/semifinal-female.pdf

技術選オフィシャルサイトはこちら
http://www.hakuba-happo.or.jp/51gisen/

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