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【決選1日目】2015技術選レポート2015/03/14

【決選1日目】2015技術選レポート 【決選1日目】2015技術選レポート 【決選1日目】2015技術選レポート 【決選1日目】2015技術選レポート 決勝1日目は、ゲレンデには薄日も指すほど天候が快復。しかし降り続いた雪の影響で、競技バーンはかなり柔らかめ。どの種目もハイスピード時におけるターン弧や雪面コンタクトの調整が課題となったようだ。しかし各選手は失敗を恐れず、順位をどれだけ上げられるかと、果敢に攻めていた。

本日の競技はすべてスキー場上部のバーンを使用。うさぎ平ゲレンデで午前中に「小回り/急斜面/整地(ナチュラルを含む)」、午後は「フリー/規制/急斜面/整地(ナチュラルを含む)」が行なわれ、午前中にはもう1種目がソデグロで「大回り/急斜面/ナチュラル(不整地を含む)」が行なわれた。

最初の種目は「小回り/急斜面/整地(ナチュラルを含む)」。ただでさえ後半に斜度がきつくなり片斜面になっているテクニカルなコースに雪質の柔らかさが条件をさらに難しくしている。スピードを落とさず、つまらせずに滑る選手に高得点が出ていた。男子は井山敬介と柏木義之が284点の高得点を挙げ丸山貴雄にプレッシャーをかけたように見えたが、丸山は差を引き離す285点を挙げてトップを守る。女子も大場朱莉が277点、初日トップの春原優衣と2位の兼子佳代が276点を挙げるも、佐藤麻子はトップの279点を挙げ、総合順位でも首位に踊り出た。

次の種目はソデグロに移り「大回り/急斜面/ナチュラル(不整地を含む)」が行なわれた。いつものソデグロなら手強い不整地であるが、今回は膨大な降雪により、ほぼ整地に近い状態で競技が行なわれた。女子はやはり佐藤が280点を叩き出し、総合2位に付ける春原は277点とここで差が開いてしまった。男子は柏木と藤井守之が284点でこの種目トップの点数を獲得。丸山貴雄は281点と高得点でありながら、これで柏木と総合トップに並ばれた。

最後はうさぎ平ゲレンデに戻り「大回り/急斜面/整地」が行なわれた。午前中よりも雪面がやや硬くなっていたようで、各選手ともスピードの次元がかなり高くなっていた。女子は春原が佐藤と同じ279点を挙げるも差を縮めることはできなかった。結局、佐藤は本日の3種目ともトップという、ここ一番の強さを発揮した。男子も柏木と丸山が285点で譲らず、総合順位も同点で首位という状況で、明日の最終日を迎えることになった。

気になる総合順位は、残り2種目ということを考えると、女子は佐藤と春原の差は3点で、まだ逆転の望みはあるものの、総合3位の金子と佐藤の差は9点もあり、大場朱莉も順位を挙げてきて勢いはあるが、佐藤が大きなミスでもしない限り、実際には逆転するのは難しそうだ。

男子は丸山と柏木が最有力。ふたりを追う井山は5点差ではあるが、高得点を連発している2人に追いつくのは、現時点では厳しい状況に思える。その井山の3位の座も、藤井や青木哲也、そして順位を上げてきた吉岡大輔が虎視眈々と狙っている。井山らしい滑りができれば追いつかれる、抜かれることはないと思うが、勢いの出てきた選手の怖さは井山本人がよくわかっているはずだ。

さあ明日は「何かが起きる」最終日。男子は柏木が歴代最多優勝回数を6回に更新できるか、丸山が4度目の栄冠を手に入れることができるのか、はたまた井山の大逆転連覇はあるのか。そして女子は佐藤の優勝で黄金時代に突入するのか、それとも刺客・春原の初優勝なるか。大注目の戦いが、好天のもと、大勢のギャラリーの前で行なわれることを期待したい。

Photo&Text Tomohiro Watanabe


【男子決勝中間リザルト】
1位 柏木義之(新潟県) 1,694pt
1位 丸山貴雄(長野県) 1,694pt 
2位 井山敬介(北海道) 1,689pt
4位 藤井守之(新潟県) 1,685pt
5位 青木哲也(新潟県) 1,684pt
5位 吉岡大輔(新潟県) 1,684pt

【女子決勝中間リザルト】
1位 佐藤麻子(青森県) 1,654pt
2位 春原優衣(長野県) 1,651pt
3位 兼子佳代(福島県) 1,645pt
3位 大場朱莉(宮城県) 1,645pt
5位 金子あゆみ(新潟県) 1,642pt

決勝中間リザルト詳細はこちら
http://www.gisen.info/finalround1/

技術選オフィシャルサイトはこちら
http://www.gisen.info/

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