前回大会で50位までに入ったシード選手と、前日までの2日間の予選を勝ち抜いた選手たちによる本選がはじまった。本日より3日間で今季のチャンピオンが決定する。今大会はアルペン競技から引退した皆川賢太郎選手の参戦により注目度がさらに高まったのか、悪天候の初日、平日の本選にも関わらず、いつもよりもギャラリーの数は多かった。
午前中は、ウスバゲレンデで「フリー/中急斜面/整地」、名木山ゲレンデ(中カベ)で「小回り/急斜面/ナチュラル」の2種目を同時進行で行なわれ、午後からはうさぎ平ゲレンデで行なう予定だった「大回り/急斜面/整地」が天候不良のため、コートをウスバゲレンデに変更して行なわれた。
「小回り/急斜面/ナチュラル」では、スピード感と同時に安定感のある滑りに高得点が出ていた。女子は佐藤麻子が貫禄の滑りで273点でトップの点数を叩き出す。男子の最初の班では星和弘が279点、次の班では丸山貴雄、青木哲也が281点、最終班の井山も同じく281点を叩き出したが、藤井守弘がなんと284点の高得点を挙げ、この種目のトップに立った。
「フリー/中急斜面/整地」は降雪とガスで視界が悪く、足下の雪も気になる状況の中で、スムーズなスキーの動きを引き出した選手が評価されていた。女子では兼子佳代が273点を挙げるも、すぐに春原優衣が275点を挙げ、次の班で佐藤麻子や栗山未来が272点を挙げるも届かず、春原がこの種目を制した。男子は2013年のチャンプ、吉岡大輔が273点を挙げてトップ。丸山貴雄、柏木義之が271点で続いた。
「大回り/急斜面/整地」がスタートしたのは午後2時。一向に降り止まない雪でスピードをつなげて滑ることがとても難しく、斜度以上に難易度が増していたようだ。女子は春原、兼子、栗山、金子、そして川端佑沙と池田麻里の6人が273点でトップを分け合った。男子もトップは281点で丸山、柏木、水落亮太と佐藤栄一、そして初出場の武田竜の5人が獲得している。
そして悪天候ながら、初日は3種目がなんとか成立。総合ランクを見てみると、女子は女王・佐藤麻子を2点抑えて春原優衣がトップに。ただ女子は総合8位の関塚真美までの点差の開きは少ない。明日以降は順位がめまぐるしく変わりそうだ。
男子は優勝経験者の吉岡が総合7位とやや出遅れたが、丸山、柏木、井山の3選手がトップ3で、藤井、佐藤、青木哲也、太谷敏也ら若手も追いかけている展開。注目の皆川は総合18位だが、どこまで順位を伸ばせるか。また皆川とともに競技出身で初出場の武田竜は総合12位と、皆川より上の順位で健闘している。まだ荒削りな部分はあるが爆発した点数を出せるポテンシャルは、近い将来、トップ選手たちの脅威となるかもしれない。
明日から2日間、栄冠を手に入れるために1年を掛けて準備してきた選手たち、男子70名女子30名が5種目を競い合う。念願の新しい選手の台頭もあり、明日はどんな結果が待ち受けているのか非常に楽しみだ。
Photo&Text Tomohiro Watanabe
【男子本選リザルト】
1位 丸山貴雄 (長野県) 843pt
2位 柏木義之 (新潟県) 841pt
2位 井山敬介 (北海道) 841pt
4位 藤井守之 (新潟県) 839pt
5位 佐藤栄一 (新潟県) 837pt
5位 青木哲也 (新潟県) 837pt
【女子本選リザルト】
1位 春原優衣 (長野県) 819pt
2位 兼子佳代 (福島県) 818pt
3位 佐藤麻子 (青森県) 816pt
4位 栗山未来 (新潟県) 815pt
4位 金子あゆみ(新潟県) 814pt
本選リザルト詳細はこちら
http://www.gisen.info/semifinal/
技術選オフィシャルサイトはこちら
http://www.gisen.info/