ぇ?今日寒いの?
起床から20分で準備して玄関を出た最初の感想。
慌てて防寒着も車に放り込み、向かうはカムイみさかスキー場。
2024年10月8日に31回目を迎えるカスタムプロデュース・セールスクリニックに参加してきました!

CAPITA、UNION、DEELUXEを取り扱うカスタムプロデュース株式会社とは?

CAPITA、UNION、DEELUXE。今やスキー場で見かけない日は無いほど、人気度・性能・実力を見せつけるブランド。そのCAPITA、UNION、DEELUXEを取扱うのが、設立30周年を迎え新たな一歩を歩みを始めた カスタムプロデュース株式会社(以下、CPI)。

「インポーターではなく、プロデューサーであること。私たちは、これからも進化し続けていきます。」

会社として掲げる言葉に偽りは無く、本当にCPIの方達は商品知識が半端ない。
そして、それを余す事無く確実にショップやユーザに伝える為に、31年間も継続開催されているのが「セールスクリニック」。そしてなんと、無料です(※一般の方はエントリーできません)。
開始直前まで、打ち合わせは続く
「無料だからこそ、適当な内容になんか出来ない。」

そんな覚悟で、毎年開催されているセールスクリニックの大きな目的は、約8年前から掲げている「ショップへ行こう」が物語っていると思う。「ネットで買って失敗した」なんてザラに聞くようになった今だからこそ、決して安い買い物では無いギアだからこそ、熟知した人の元で買うべきだよなぁ と妙に腹落ちしたフレーズ。

「商品の付加価値(ストーリー)がショップに行く理由になると考えている。ネットで満足してしまわないように。」

正にショッププロデューサーみたいな視点だと感銘してしまった、穣社長の挨拶でクリニックはスタート。
社長自ら受付に立つ(左から2番目)

30年以上開催し続けるセールスクリニックの内容とは?

さて、気になるクリニックの内容は...濃い...すんごい濃い。
商品説明から、各ブランドの情熱まで、てんこ盛りで書ききれません。ショップの方もすごい熱心に質問したり、メモしたり。CAPITA、UNION、DEELUXEが気になるユーザには、ぜひ!ショップに足を運んで、話を聞いてみてほしい。
何を聞けばわからないというあなた...「このブランドの良い所ってなんですか?」と聞けば、その魅力を存分に話してくれるはず。
熱心に耳を傾けるショップの方々
そして、このCAPITA、UNION、DEELUXEの物作りに対する姿勢が、半端ない。
そして、それを隠す気もない。なんせ、このCAPITA、UNION、DEELUXEの工場内部を全て公開すると、穣社長は自信を持って言い切った。

探究心とこだわり、そしてその環境を作り上げた自負があるからこそ、包み隠さず見せる事ができる。ちょっとやそっとで真似できる事じゃない。という自信が垣間見える。

今回はクリニックの内容とは別に、そんな3ブランドのお話も聞かせてもらたので、紹介しますね。

DEELUXE:30年目を目前に尚も進化し続けるその秘密とは?

95年、オーストリアにてブーツ専門ブランドとしてスタート。こちらもCPIと同じく30年近いの歴史とノウハウがあり、翌年の96年から同じ工場で生産され続けているそう。アイデアの宝庫であるDEELUXEのブーツは、100近いパーツで形成されている為、手作業工程が多く、熟練の職人が欠かせないらしい。それは、逆に言えば、さまざまな要望やフィードバックにも柔軟に適応できる環境と職人達が揃っているという事。
忘れてはいけないのが、DEELUXEの代名詞とも言える「自分の足の形に成形する:サーモインナー」。
取扱当初は面倒くさがられたり、知識・技術を有するが為に、ショップからは敬遠されたとの事。それでも、その未来を信じ続け、北から南まで縦走しながらショップに出向いて講習会(後のセールスクリニック)を開き続けた結果、その性能や質の良さが口コミベースで広がり、ライダー達に指示され、取り扱いショップも増え、今の地位を気付き上げていったそう。
あまり知られていないのが、世界中のマーケットで日本だけが、サーモインナーの成形が根付いてるらしい。その技術力は、スノーボードの神様、テリエ・ハーコンセン様がわざわざインナー成形に訪れる程。
まさに、グローバルに「ショップへ行こう」を具現化しているブランドだった。

UNION BINDING COMPANY:永久保証という自信

ビンディング界では、世界初の自社工場「THE BOX」を有する設立20年目のブランド。
環境に配慮して100%再生可能エネルギーで稼働しており、企画・設計・製造・テスト・検品・出荷まで一括管理する事で、最高品質を実現しているそうです。ライダーからのmm単位を要求するフィードバックも、自社工場にある専用3Dプリンターのおかげで、カジュアルにプロトタイプを生み出す事が可能。試行錯誤に費やすコストを下げる事で、性能を追求しきる環境が整っている。そして、その製品ラインナップは同じパーツを使い回す事がほとんど無いとの事。妥協を許さない物作りへの自信が、「ベースプレートとヒールカップは永久保証」という形で表されているのだろう。その結果、世界中から信頼を勝ち取っている。

CAPITA:環境と性能とその未来に責任を持つ

設立はミレニアムイヤーとも呼ばれる2000年。政府からのバックアップを受けて、地球上で最も先進的で環境に配慮したスノーボード工場「Mother Ship」を保有する。
テスト専用のゲレンデを併設し、100%クリーンエネルギーで稼働するというが、そのエネルギー源はなんと水。その水は川から汲み上げ、綺麗にして川に戻すんだそう。それって...稼働するほど、川の水が綺麗になっていくという事。すごい。
そして、高品質な材料の98%を近隣から調達する事で輸送に関わる環境汚染に配慮したり、食料資源を害する事のない植物を原料とし、加工時のエネルギー消費量が大幅に削減されたマジックビーン™レジンを開発するなど、加工工程や材料にも環境影響を配慮している。
肝心なスノーボードの性能も当たり前に探究し続ける。探究すれば、必ず壁にぶつかる。「EVERYTHING IS POSSIBLE」次世代にスノーボードを残す為に、技術と環境の両面に挑戦していく事で、可能にしていく。いま一番勢いがあるスノーボードブランドだと思う。

最後にセールスクリニックの様子をちょっとだけ

午前中は各ブランドの今期の商品説明やライダー紹介。午後は、DEELUXEブーツの修理方法や成形方法の実技と質疑・応答。その眼差しは真剣そのもの。

そして、並行して屋内パイプではライダー達がフリーセッションを開始!
なんと、サポートライダー以外も参加可能で、世界的な大会で活躍するライダーもお忍びで参加してました!
セッションの後は、恒例のゲーム大会。
今回、参加して思ったのは、CPIのみなさんも、ライダーのみなさんも本当に仲が良いい。こういった企業風土がより良い環境を作っていくんだろうなと、感じるイベントでした。
CPIの30周年を記念したギア。我孫子市とオフィスの位置が記されたグラフィックが施されている

SURF&SNOW編集部

日本最大級のスキー場・積雪情報サイト「SURF&SNOW」のスタッフが、ウィンタースポーツを遊び倒している経験を元に、ウィンタースポーツ愛好者に役立つ情報やおすすめの情報を自信をもってご紹介します。

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