長い梅雨がようやく明けた2020年8月1日(土)、京・大阪KINGSの周年祭イベント「G.O.P07 supported by CAPTAIN STAG」が開催された。しかし、今年で7回目となる「G.O.P」は、年々盛り上がりを見せている中、イベントの開催が危ぶまれていた。理由は周知の通り、春から猛威を奮っている新型コロナウィルス感染症による、感染拡大の影響を考慮する必要があったからだ。会場での安全は確保できるのか、この状況下で人は集まるのだろうか?安全にイベントが開催できるのはいつなのであろうか?正直、ネガティブな要素を挙げてみるとキリがない。そんな中、大阪キングスが下した決断は開催決行。開催当日の@イベント会場では、入り口での検温から、アルコール消毒による徹底除菌、マスク着用など、現地では、徹底した感染予防対策を行った上でイベントが行われた。
Text:Tatsuki Inamura
Photo:laftam 木内勇介

稲村樹

【愛知県出身/1995年2月26日生まれ】
スロープスタイル日本代表として、世界選手権やワールドカップを転戦。その後、怪我などがあり、選手としての活動に一旦区切りをつけた。現在はサロモンの契約ライダーとして活動しながらも選手育成や大会運営に携わりつつ、自身の表現など様々なことに挑戦しながら、活動の範囲を広げている。

本イベントは、協賛スポンサーであるアウトドア用品総合ブランド「CAPTAIN STAG」や、総合スポーツ用品「SPOTAKA」、赤箱・青箱でおなじみの石鹸メーカー「牛乳石鹸」も、今回の状況を踏まえると、普段以上の思いがあり、イベントに協賛したと思う。なぜなら、協賛したイベントに感染者が出たのならば、間違いなく今後は他のイベントへの協賛も難しくなる。加えて、その会社が受けるダメージも少なからずあるであろう。そこも承知の上でこのイベントに協賛を行っている事を考えると、毎年行われる本うベントを守りたいという強い思いがあり、今回の決断の至ったのではないだろうか。また、ポジティブに考えれば、イベントを成功させることは、今後も長く続くであろうイベント自粛モードの成功事例の一つとなる。屋外でのイベント開催、かつ万全な感染予防対策を行い、イベントを成功させることは、他の場所で行われるスノーボードイベントにも良い影響を与えるはずだ。
左) MC VOL 右) 京・大阪KINGS代表 岡本圭司

オリジナルプリントウェアを制作する「S-LIFE DESIGN」協力の元、施設代表の岡本は、イベント時にはS-LIFE DESIGNマスクを着用。イベントというのは参加してくれる方達が居るからこそ成り立つ。こんな時だからこそ、参加者の有り難みをより一層感じとることができる。
プロライダー達も、周年祭を祝うため毎年全国から京・大阪KINGSに集まってくる。滑りで魅せてくれるのはもちろん、ジャッジをしたりお客さんと滑ったりと、各々がイベントを盛り上げてくれる事は、主催者にとってこんな嬉しいことはないだろう。加えて、今年はP-CAN FACTORY、チョコチャン、LEAD 大阪、92CREW、あすかだよのYouTuber や各SNSで活躍するインフルエンサー達も多く参加。こうした一般層への発信を得意としている影響力のある人達も、自ら大会に参加して、ライダー達と共にイベントを盛り上げてくれる。
今回のメインイベントで行われたCOW KIN。アマチュアクラスと、30歳以上のレジェンドクラス、プロクラスの三つのクラスに分かれて行われるお題形式のトーナメント大会。一般的な大会とは違い、様々なレベルの人たちが楽しめるように工夫が施されていた。予めトリックが決まっているので、観ている側もわかりやすかったではないだろうか。
G.O.P で毎度おなじみの..Martha&Georgie のライブ。何度聞いても癒される。
OUPPUT によるメービー試写会。若い彼らがどんな風に成長していくのかとても楽しみ。
今年も無事に終えることができたG.O.P 07。このコロナ渦のなか行われた今回G.O.Pは、これからのスノーボード業界の未来に向けた試練いたのかもしれない。しかし、参加してくれる方達やイベントを全力で盛り上げてくれるインフルエンサーの方達やプロライダー、協賛メーカーなど、沢山の方の支えによってイベントを成功させることができたのでないだろうか。こんな時だからこそ、ジャンルを問わず皆で協力し、工夫しながら対策を行うことで、本イベントに続くウィンタースポーツ愛好者が楽しめるイベントが、一つでも多く開催される事を願いたい。
久しぶり、屋外イベントに一日中、太陽下で楽しんだので、少し疲れてたが、楽しさと充実さが残った良い一日となった。来年も本イベントが開催される事を強く願う。

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