プロスノーボーダーの降旗由紀さんが愛用するバインディングとブーツ、いわゆる足回りギアは着脱がとても簡単で知られているBurtonのSTEP ON®バインディング、そしてBOA®フィットシステム搭載ブーツの組み合わせです。彼女は「ラクをしたいから」という理由だけで、このコンビを選んだわけではありません。プロをも納得させる快適性と使用感があるからなのです。
Photo & Movie: Taro Koeji
Special Thanks: Hoshino Resorts Nekoma Mountain
以前はハーフパイプの世界大会で活躍していた降旗さん。現在は、Burtonをはじめとするメーカー関連の撮影を中心に活動するかたわら、宮城・仙台でスノーボードショップも経営されています。また、スノーボードだけでなくスケートボードやサーフィンを乗りこなす姿をSNSで発信されてもいます。その華麗なライディングスタイルと、カッコいいライフスタイルに憧れを抱くスノーボーダーは男女問わず今も少なくありません。
普段は東北をベースに極上のパウダースノーを追い求めています

そんな彼女が普段から愛用している足回りギアは、BurtonのSTEP ON®バインディング。

今シーズンで発売されてから7シーズン目を迎えるSTEP ON®バインディングは、バインディングとブーツを瞬時に連結させるシステムとして当初から注目されていましたが、数シーズン前に繋ぎ留めるパーツなどが改良され、快適性がさらにアップしたことでより多くのスノーボーダーから支持を集めるようになりました。そして、Burtonでも年々モデル数が増え、さらにBurton以外のメーカーからもSTEP ON®バインディングのギアが発売されるほど、今では完成したシステムとして広く認知されるようになりました。

ただ、STEP ON®バインディングでフォーカスされるのは「着脱が簡単」という点ばかり。誰もが気になる滑り心地はどうなんでしょう。降旗さんのようなアスリートレベルの滑り手をも満足させてくれるシステムなのでしょうか。

降旗さんは、現在、ストラップタイプとSTEP ON®バインディングを使い分けていると言います。

過酷なバックカントリーでの撮影や、パイプやパークでのトリックメインの撮影などでは、シビアな動きが必要になる場合も多いため、反応のクイックなストラップタイプをチョイスするそうです。一方、ゲレンデをクルージングで楽しんだり、ショップのお客さんと滑ったりなど、FUNなスノーボーディングをやりたい日や、気持ちいいターンがしたい日にはSTEP ON®バインディングを愛用しているとのこと。その理由を聞きました。

from 降旗 由紀

私はSTEP ON®バインディングが登場してから使用していますが、数年前に改良されてからフィットもよくなったし、今では本当にノンストレスです。撮影でハードに滑るときなどは足との一体感があって反応もいいストラップタイプを使いますけど、それ以外は今はSTEP ON®バインディングばかりです。カカト側の反応が少し遅いかも?って思うこともありますが、それも慣れてしまえばまったく気になりません。むしろ、ゲレンデで気持ちよくターンしたい日なんかはSTEP ON®のほうが調子いいくらい。特に面でボードを踏んでターンする感覚はSTEP ON®のほうが心地いいんです。ストラップがない分、ムダな動きも減って、まるでサーフィンをしているときのような感覚に近いですからね。圧雪バーンだけじゃなく、コース脇のパウダーや、ちょっとしたサイドカントリーなどを滑るときも何も問題ありませんよ。

カカト→ツマ先の順番に踏み込むことで、足がボードに固定されます。
パンツの裾をブーツのカカト部分にあるクリップに留めておくことでスムースな着脱に繋がります。
降旗さんのように慣れてしまえば、リフトを降りたら立ち止まることなく、ワンフットの状態で滑りながら後ろ足を固定できます。
パウダーでも問題なくSTEP ON®バインディングは装着可能です。ただし、コツがあります。それは足場を軽く踏み固めること!

from 降旗 由紀

以前はスピードゾーンっていうハンドルを引っ張って留めるタイプのブーツを履いていました。簡単に履けますが、実は少し力が必要で…。その点BOA®は少ない力でもしっかり締められるし、極限まで締めようと思えば、それも可能だったりします。確か3~4年ほど前に、ブーツの上部と下部で締め分けできる2つのBOA®が搭載されたモデルを試しに履いてみたんです。すると、今までよりもフィット感がいいと感じて、それ以降はずっとBOA®のブーツを愛用しています。
また、今の私のライディングスタイルには、やわらかめのブーツのほうがしっくりくるんですね。硬いブーツを緩めに締めてやわらかさを出すんじゃなくて、やわらかめのブーツをしっかり締めて履くことで、そのブーツ本来の性能を引き出してくれるとも思うんです。そのしっかり履くという動作をBOA®はしっかりサポートしてくれるんです

現在の降旗さんの表現の場は雪山のすべて。このようにゲレンデのコース脇の起伏でも魅せる滑りを心がけています。

from 降旗 由紀

レストハウスなどでブーツを締め上げて、さぁ、滑ろうってするときに、あと少しだけブーツを締めたいって思うことってありませんか? それがBOA®搭載のブーツだったら、たとえウエアの上からでも、しかもグローブをしていても増し締めできるんです。何ならSTEP ON®で足を固定したあとでも可能。私は足首は強く締めつけたいタイプなので、滑る直前にサイドのダイヤルを少し増し締めすることがよくあります。そんなときに、BOA®のブーツでよかったなぁって思うんです。

このように滑る直前に瞬時に増し締めできるのは超便利。また、リフト乗車時には気軽に緩めたり締めたりも可能です。

進化し続けているBOA®の各機能を簡単にご紹介します。

TECH-1: コイラーテクノロジー

タンに付いているダイヤルが、途中まで自動でレースを巻き取ってくれるテクノロジーのことです。伸び切ったレースを巻き取るために、何度もクルクルと回す必要はありません。

TECH-2 : デュアルゾーン

足首付近を中心としたブーツの下部を締めるサイドのダイヤルと、ブーツの上部を締めるフロントのダイヤルを搭載することで、様々な人の好みの締め分けに寄り添うことが可能な締め上げるタイプのブーツです。これに対して、ダイヤルひとつでブーツ全体を締め上げるタイプは、シングルゾーンと呼ばれています。

TECH-3 : 非金属レース

元々はBurtonがBOA社とエクスクルーシブな使用契約を結んでいましたが、現在ではあらゆるブランドが非金属レースを使用しています。締め上げても少しフレックスするシューレースに似たフィッティングが魅力です。

最後に、BOAフィットシステム搭載ブーツと、STEP ON®を愛用する降旗さんは、その相性のよさを次のように語ってくれました。

from 降旗 由紀

ゲレンデをFUNに楽しむなら、これ以上快適なスノーボードはないでしょうってくらい最高の組み合わせだと思います。バンクドスラロームやカービングの大会に出るくらいシビアな動きが必要な人、大きなキッカーやパイプでフリースタイルな動きをガンガンしたい人にはストラップタイプをオススメしますが、純粋にゲレンデでスノーボードを楽しみたい人、気持ちいいスノーボードがしたい人、これからスノーボードを始める人には、自信をもってオススメしたいセットアップです。あと、滑るとき以外もスマートなんですよ。自動で巻き上げてくれるBOA®のおかげでレースがぐちゃぐちゃにならないし、ボードもストラップがビヨーンってならないので! 持ち運ぶときもラクですし、収納スペースもコンパクトなのも魅力です。

STEP ON®バインディングとBOA®の組み合わせの足回りギアを使用した降旗さんによる、観ている側まで気持ちよくなるほどスムースでなめらかなパウダーターン。

降旗由紀さんが使用しているモデルはコチラ。

Burton RITUAL STEP ON®

▷サイズ: 22~27cm
▷カラー: BLACK
(その他のカラー: POWER BLUSH)
▷価格: 64,900円(税込)

Burton STEP ON® ESCAPADE RE:FLEX

▷サイズ: S、M、L
▷カラー: WHITE/GOLD
(その他のカラー: JAKE BLUE、BLACK)
▷価格: 66,000円(税込)

Burtonリゾートレンタル

今回の撮影に協力いただいた、星野リゾート ネコマ マウンテンの北エリアレンタルコーナーでは、ナントSTEP ON®搭載モデルを借りることも可能です。

Burton

1977年に設立されて以降、画期的なプロダクト開発を続け、今では初心者でも扱いやすいギアから上級者までを満足させるギアまでを幅広く取り扱う。チームには世界トップのライダーが名を連ね、常にシーンをリードしてきたスノーボード界のリーディングカンパニー。

BOA®

革新的で数々の受賞歴を持つBOA®フィットシステムを生み出したBOAテクノロジー社。簡単にレースを締め上げるためだけではなく、そのギアを通して最高のパフォーマンスを発揮できるためのシステムとして、スノーボード以外にも様々なスポーツでBOA®システムが採用されている。

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