スノーボードには最高に「キモチいい!」瞬間がある。1本のエッジにしっかりと乗り切って、スピード感溢れる横ズレの少ないカービングターンを決めた時には、まさにそんな瞬間を味わえる。
キレキレのカービングターンは、多くのスノーボーダーが憧れるテクニックだ。ピンポイントでエッジに乗ってすべてをコントロールしなければいけないので、一歩間違えると重心の位置がズレて転倒に繋がり、当然リスクがともなう。そのために高度な技術が必要であり、それを制した先には最高の「キモチいい」が待っているということ。
カービングを極めるには、スキルはもちろん、カービングに適したボードをチョイスすることも重要となる。カービング上達を目指すなら、いわゆるミディアムフレックス以上のボードがおすすめ。ハイスピード時にも安定したターンをするには、ある程度硬い板のほうがやりやすい。またソール構造は板のしなりや反発を使えるキャンバー、形状はディレクショナルもしくはディレクショナルツイン構造がおすすめ。またボードの長さもやや長めの方が安定感があるので、有効エッジの長い板をチョイスしてみるといいだろう。
理想のカービングを目指すなら、ぜひここで紹介するボードをチェックしよう。

NOVEMBER SNOWMATERIAL(ノベンバースノーマテリアル)

NV.C

強力なエッジグリップが魅力のカービングモデルが新登場。フリースタイルブランドであるNOVならではのパフォーマンスデザインによって、軽快な操作性を犠牲にすることなく、重厚かつパワフルなカービングターンを可能にする。もちろんスピンターンやリバースターンなど、トリッキーな動きにも対応。さらにアイスバーンから荒れた圧雪バーンまで、コンディションを問わずにディープカービングを可能にしてくれる一台。

LIVER TOUR

オールラウンドに使用可能なカービングボードをベースにした、コンペティションモデル。ツインのようなセンターポジションでも強力なカービング性能を発揮し、テクニカルライドからパイプ、スロープスタイルに対応可能な、新しいタイプのディレクショナルモデル。高い反発性能も魅力の一つで、カービングターンでの加速感やハイエアー性能も持ち合わせている。

OGASAKA SNOWBOARDS(オガサカスノーボード)

FCは、カービング性能を追求したフリースタイルボード。OGASAKAの現存モデルの中で1997年からともっとも古くからあり、今もなお進化し続けている。構造上最大の特徴であるセミハンマーヘッド形状により、全長に対して有効エッジを長く取ることに成功。有効エッジが長い分、ラウンド形状と比べると低速時の細かい操作には不向きなものの、エッジグリップやターン時において抜群の安定感を誇る。

FC-S

FC-Sは、高速域での推進性と安定性を考慮して設計した、FCシリーズのエキスパートモデル。JSBAテクニカル選手権フリースタイル女子クラスで、11度の優勝実績を持つ中本優子デモが使用しているモデルでもある。Sは「Stiff(硬い)」を意味するが、硬いだけでなくサイドカーブを浅く設計しているため、ターン前半で圧をかけてボードをたわませられれば、踏み込んだパワーが推進力となりボードをぐんぐん加速させることができる。

MOSS SNOWBOARDS(モススノーボード)

LEGIT

JSBAテクニカル選手権大会やSAJ技術選手権大会など、カービングの最高峰の大会で幾度となく表彰台に上がる選手達が選ぶモデルがMOSSのLEGITだ。そのカービング専用マシンは決して上級者用ではない事、中上級者向けである事で一般のカービングファンからも注目を浴びる。見た目からも分かるハンマーヘット形状だが、MOSSのハンマーヘッドはノーズ・テールの捉えが鋭く、ターン中のエッジグリップが非常に高い。ボード自体にメタルを搭載しているが2つに分かれてエッジ際のみに配置され、ボードのセンター部分にはメタルが入っていない構造だ。全面にメタルを使用しない事でボード重量を軽減し、必要なエッジグリップには最大の効果を発揮してくれる。メタルの入っていない部分にはカーボン素材とMOSS独自開発の軽量高反発シートを配置しているという内部構造が独特。乗り手の小さな力(体重・外力・脚力)でボードがしなりやすいよう設計されており、グリップ力と安定感と反発力を高次元で融合させている。カービングに特化して練習するなら、1度試してみてほしい。

TWFD

LEGITの型を使用して、ノンメタルモデルとしてリリースされているのがこのTWFD。LEGITの説明にもあったように、カービングに特化した形状の特性は型が同じという事で全く同じだが、内部構造が全く別物となっている。その内部のコア(芯材やグラスファイバー)の構造がMOSSフリースタイルモデルのツインチップであるTOTOの構造がベースとなっているというのだから驚きだ。つまり、フリースタイルモデルのボードの反発や軽さの長所を入れ、ハンマーヘッドの形状に落とし込んだモデルと言う事。その構造からカービングを第一に考えてはいるものの、近年流行っているラントリにも向いているモデルだ。ある程度カービングができるようになってきた頃、いきなりメタル入りのLEGITに乗るのではなく、このTWFDからステップアップしていくのが、より上達への近道かもしれない。

著者:岸野真希子

スノーボード歴:27年
高1でザウスデビューし、一瞬でスノーボードの虜に。
在学中から雪山にコモりはじめ、雪を求めて夏はNZへ。
ショップ勤務後、スノーボード専門誌『TRANSWORLD SNOW boarding JAPAN』の編集者を経てフリーに転向。
2013年から白馬村に移住し虎視眈々と極上ラインを狙っている。
著書:HELLO HAKUBA VALLEY

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