ゲレンデで滑りながらスタイリッシュにジャンプやスピン、バタートリックなどを繰り出す姿は憧れの的! ターンを覚えてある程度滑れるようになったら、「グラトリ(=グラウンド・トリック)」にチャレンジしてみよう。緩斜面で自分のペースで練習できるグラトリは、パークに入るよりも敷居が低く、大きなケガのリスクも少ないので誰でも気軽にはじめられる。
グラトリの動きは多彩で、飛ぶ、跳ねる、回す、プレスする、ズラす……など、組み合わせでバリエーションが無限に広がり、クリエイティブに個性を出しやすいのも人気の理由だ。
グラトリを楽しむためには、一般的にはフレックスがソフトで扱いやすく、ボードのセンターに乗れるツインチップがおすすめ。ボードの構造は引っ掛かりの少ないロッカーやWキャンバーなどのハイブリッドボードがGOOD。高さを出したジャンプトリックが好みならやや反発のあるモデルを、バター系トリックが好みならチップが柔らかくしならせやすいモデルをなど、好みのスタイルを考慮して選ぼう。ハイスピードでのフリーランをあまり考えないのであれば、ボードの長さは短めのチョイスの方が取り回しがよくおすすめ。またボードの重量も軽い方が扱いがラクになる。
それではグラトリを極めたいアナタに、オススメのボード6本を厳選して紹介しよう。
K2 Snowboarding[ケイツースノーボーディング]
GEOMETRIC
GEOMETRICはジブやグラトリに適したシェイプ、フレックス、コンビネーション・キャンバー・プロファイルを採用し、中級者・初級者向けに設計したモデル。ツインシェイプとコンビネーション・キャンバー・プロファイルにより、レギュラーでもスイッチでも同じ感覚で滑ることが可能に。軽量ウッドコアのアスペンを使用し、スムーズなフレックスとイキイキとした反発を実現。市場でもっとも環境に優しく、軽量で耐久性に優れたハイブリテック構造はどんなボードよりもスピンが速く、操作性が容易で、長持ちする一本。
LIME LITE
ツインシェイプでソフトフレックスなLIME LITEは、山全体でのフリースタイルな動きやパーク、さらにその先でも上達するのを手助けしてくれる。コンビネーション・キャンバー・プロファイル形状を採用し、キャンバーはバインディングとバインディングの間に戦略的に配置され、安定感とレスポンスを発揮する。ロッカーはバインディングのすぐ外側からノーズとテールに向かって伸び、スムースなライディングを実現。リズム・コアは、持続可能な方法で伐採された木材を使用し、バタつきを吸収してくれる。
MOSS SNOWBOARDS[モス スノーボード]
BLACK
グラトリのハイエンドモデルとしてリニューアルリリースとなるBLACK。最軽量ウッドコアをベースにダブルバンブーを融合させたコア、RIB TWIN を専用に搭載。ノーズ・テールに専用設計のバイアスカーボンを搭載することで、しなやかにたわむ操作感と取り回しのよさ、ボード全体から感じられる反発力に加え、ノーリー・オーリーではトリックにキレを与えてくれる。形状はCS2キャンパー(接点移動式)のハイブリッド形状で、ラントリでも抜群のエッジングと面のコントロール性能を併せ持つ。ハイパフォーマンスを求めるグラトリユーザーにイチ押し。
FIFTY-FIFTY
グラトリをメインコンセプトに、Wキャンバー&Vロッカー形状を採用したモデル。ツインシェイプ専用に開発したポプラXコアを搭載し、超軽量で高反応&高反発なモデル。ボードの軽さからくるボードの引きつけや技のキレを演出。Wキャンバーでソフトフレックスながらも、1本芯の通った耐えるフレックス設計が魅力。スタイリッシュなライディングをしたいライダーへおすすめ。
NOVEMBER SNOWMATERIAL[ノベンバー スノーマテリアル]
DX4
流れの中でスムーズなトリックを可能にするソフトフレックスモデル。しっかりとカービングできるフリーラン性能は維持しながら、乗り系、弾き系のトリックバランスに優れた性能を持ち合わせる。超軽量なスイングウエイト、カーボンリボンにより強化されたノーズとテールの反発力、プレスとドライブをイージーにするフリーキャンバーなど、さまざまな機能を搭載したフルツインモデル。
D4
NOVEMBERの中でもっとも柔らくてクセのない、ハイコントロールソフトフレックスフルツインモデル。日本人女性の脚力に合わせた設計によって、少ない力で弾きやプレストリックを行えます。また内蔵したカーボンリボンによって高いオーリー性能とスナップ力を発揮。とにかく軽快でラクな操作性を提供する、レディース用トリックスタイルモデル。
著者:岸野真希子
スノーボード歴:26年
高1でザウスデビューし、一瞬でスノーボードの虜に。
在学中から雪山にコモりはじめ、雪を求めて夏はNZへ。
ショップ勤務後、スノーボード専門誌『TRANSWORLD SNOW boarding JAPAN』の編集者を経てフリーに転向。
2013年から白馬村に移住し虎視眈々と極上ラインを狙っている。
著書:HELLO HAKUBA VALLEY