首都圏からクルマで簡単にアクセス可能な群馬県・片品村にある丸沼高原。ゲレンデトップの標高が2000mと高く、5ヶ月以上におよぶロングラン営業が魅力で、シーズンを通して雪質も抜群だ。
その丸沼高原は、今シーズンで開業50周年を迎えた。半世紀もの間、高い人気をキープし続けているのは、雪質だけが理由ではない。地形の魅力を最大限に活かし、何度滑っても飽きのこないバリエーション豊かなコースを用意して、初級者から上級者まで性別や年齢を問わず滑る楽しさを提供し続けている。
ベースからゲレンデトップの標高2000m地点へは日光白根山ロープウェイを利用して一気にアクセスできるなど機動力抜群。
そして眺望も抜群のゲレンデトップから最長4kmのロング滑走を上級者だけでなく、初級者でも楽しむことができるのも魅力的。
コース途中の法面などには、地形遊びが楽しめるポイントが多数。コースの端から端まで使って滑りを楽しむことができ、同じコースでも滑るラインをちょっと変えるだけで楽しさを変える、楽しさを増やすことができるのだ。
丸沼高原は圧雪技術の素晴らしさも人気の理由となっている。
エッジがキュンキュンに噛んで気持ちよいターンができるという、まるで天国のような「神々(かみかみ)バーン」の仕上がりを、ぜひ堪能してみてほしい。
丸沼高原はボリューム満点のメニューから自分へのご褒美のスイーツまで食事もかなり充実。たっぷり滑りを楽しんだら、しっかり美味しい料理を食べて元気をチャージ!
今シーズンもゴールデンウイークまで滑りを楽しむことができる丸沼高原の魅力を、まるっと紹介していこう!

1.何回滑っても楽しい、ゲレンデトップからボトムまでをサクッとシミュレーション!

日光白根山ロープウェイのゴンドラ搬器は広くて快適。
乗車中の眺望も素晴らしく、景色に見とれていると約15分間の乗車時間もあっという間に感じるくらいだ。
ゲレンデトップに着いたら、日光白根山をバックに「からくらコース」からスタート。
からくらコースをスタートしてすぐのところに、丸沼高原の地形をこよなく愛するライダーたちの「整地」的存在(?)、通称「イチ壁」がある。
からくらコースはゲレンデ上部とあって雪質は極上。ユル過ぎずキツ過ぎず、地形遊びにも適度な斜度で、フリーランがとても気持ちいい。
コース両サイドの法面を使って遊びやすいように設計されている。法面に入るラインをちょっと変えるだけで楽しさも変わるので何回滑っても飽きない。
コースの見通しが良いので、平らそうなところが見えてきたら周りを意識しながらも、気持ちいいスピードをキープしよう。
第3リフトの降り場付近からは「ローズコース」となる。
普通ならあまり振り返ろうとはしないかもしれないけど、実はここからも日光白根山の雄姿が見られるおすすめのフォトスポットのひとつ。
ローズコースは第3リフトを使えば繰り返し滑ることもできる。
ローズコース中間はやや斜度のきついところもあるが、コース幅がちょうどいい感じの広さで滑るのがとても気持ちいい。
コースの正面には丸沼(スキー場名となった池)などの美しい眺望も楽しめる。
ローズコース中間からローズコース下部、「バイオレットコース」へ滑り込むこともできるが、ロングランを楽しむなら「グリーン、オレンジコース方面」へ。
続けて「グリーンコース」へ。グリーンコースの絶妙な斜度が、これまたタマらないくらいの心地よさ。
気持ちよく滑っていると赤い屋根のレストラン「とんふぁん」とその奥に太陽に照らされて光る武尊山の絶妙なバランスの眺望は、トップから続けて滑ってきた身体の疲れを吹き飛ばしてくれるに違いない!!
最後は第5リフト乗り場を通過して「ゴンドラ連絡路」へ。ロングコースのフィナーレにふさわしい(?)ワイドな緩斜面を最後まで味わうように滑って、ロープウェイ乗り場へ向かおう!

2.眺望抜群、フォトスポットいっぱいのゲレンデトップも堪能!

丸沼高原のゲレンデトップで、おすすめのフォトスポットを3カ所紹介しよう。まずは関東以北最高峰で丸沼高原のシンボル「日光白根山」をバックに標高2000mの標識との記念写真はテッパン。
そして晴れたら最高の絶景が楽しめる「天空テラス」へ。シーズン中は雪が積もって歩きにくかったり、滑りやすい場合もあるので注意しよう。
まずは太陽の日差しを心地よく感じながら、深呼吸するだけで心が癒やされてくる。そしてテラスから、まるで夢を見ているような眺望をじっくり楽しんでほしい。あらためて標高の高さも実感できるはずだ。
夏営業の期間には足湯を楽しめるスペースでの撮影もおすすめ。
次は山頂駅から日光白根山方面へ少し歩いたところにある「二荒山神社」へ。夏営業期間は手の届きそうもないところにある鳥居のしめ縄にも触れるくらい雪が積もっていることもある。
鳥居からゆっくり歩いて4〜5分ほどで、二荒山神社に到着。白い雪と木々に囲まれた朱い社の荘厳な佇まいは必見。滑走の安全と健康な生活がおくれることを祈願しよう!
紹介した3カ所だけでなく、ゲレンデトップには気になるフォトスポットがまだたくさんあるので、ゴンドラ回しの合間に、休憩や気分転換も兼ねて立ち寄ってみてほしい。

3.常設パークだけじゃない。オレンジコースに出現した地形パーク(?)も大好評!

今シーズンも石山徹プロデュース「MT,STONE PARK」がコバルトコースに登場。第8リフトを挟んで両側に、8m&4mキッカーやボックス、レール、ピラミッドウォールなどのアイテムを設置。リフト乗車中にもイメージ作りができると好評。
パーク初級者でも楽しめるボックスもあるので、気軽にトライしてみよう!
ちょっとテクニカルなレインボーナローボックスなどレベルに合わせて楽しめるアイテムが揃っている。
またオレンジコースにはパークのような人工地形アイテム(?)が出没。
ちなみにオレンジコースにあるというだけで、とくに固有の名称はまだ決まっておらず、ローカルたちは「地形パーク」や「ゆるパーク」と適当に勝手な名前で呼んでいる(笑)
常日頃からパークや地形遊びを楽しみたいと思っているライダーたちだけでなく、パークや地形でどうやって遊べばいいかわからない人や子供でも楽しく滑ることができる。まるで丸沼高原の楽しさを凝縮したような不思議なおもしろさを味わってみてほしい。
オレンジコースは第1リフトで回せるので、リフト券がお得なフレンドリーパスで遊ぶこともできる。

4.丸沼高原のメチャ旨ランチでお腹いっぱい、幸せいっぱい!

たっぷり滑ってお腹がペコペコでも大丈夫。丸沼高原の食事はボリュームも味も最高。まずはベースのセンターステーション内にあるレストラン「プラトー」へ。
女性に人気なのは「ローストビーフ丼」や「香草焼きチキンセット」。がっつり食べたい時は「北海道ジンギスカン定食」で決まり。北海道出身のシェフがプロデュースしてた絶品の限定メニューなのでお早めに!
スキー場の中間部、バイオレットコース下部にあるレストラン「とんふぁん」はメニューも席数も多くて大人気。
とんふぁんのおすすめは「ザンギ定食」に定番の「モツ煮定食」。どちらもご飯ではなくビールとのセットにも変更可能だ。
北海道版の鶏の唐揚げ「ザンギ」は北海道のソウルフード。独特の下味を付けて揚げていて、とってもジューシー。ぜひ食べてみてほしい。
お腹がペコペコなら、麵が2玉入ったメガラーメンもある。写真は「メガチャーシュー麵」だが、けんちん汁仕立ての「田舎ラーメン」も、長年多くのライダーに愛されているメニューだ。寒い日ほど、たまらなく食べたくなるラーメンをぜひ!
休憩時や滑り終えて帰る前に、なぜか絶対食べたくなるのがスイーツ(笑)。そんな時はセンターステーション内にある「ポックル」で美味しいクレープがおすすめ!

ポックルのクレープは生クリームとカスタードクリームを選ぶことができ、20種類以上のメニューを用意。サンドイッチみたいな食事クレープやドリンクメニューも充実している。

5.ゲレンデベースで気軽に素泊まり。朝イチ・ブルーは宿泊者ならではの特権!

アクセスの良さから日帰りでも楽しめる丸沼高原。でもベースにある直営の素泊まりの宿泊施設「シャレー丸沼」も利用すれば時間をたっぷりと使えるから、丸沼高原の本当の魅力を満喫することができる。
部屋はシンプルな和室で、滑り終えたらすぐに身体を休めることができる。またお風呂は源泉掛け流しの温泉で、朝まで何回でも入ることができるのもポイント。疲れを残さずに、翌日も元気に滑ることができるはずだ。
リーズナブルな料金が魅力の素泊まりなので、食事は付いてないが持ち込みOK。冷蔵庫や冷凍庫も用意してあって、電子レンジも利用可能。朝はロールパンとコーヒーがサービスで用意されている。ゆっくり朝まで部屋で休めて、ゆっくりコーヒーを飲んでゲレンデに行けるのは想像以上に快適。
シャレー丸沼はゲレンデ直結で第4リフト乗り場が目の前。宿泊者以外はほとんどがセンターステーション経由でロープウェイや中央リフトなどを利用するので、朝イチの第4リフトは、ほぼほぼ宿泊者専用。

※第4リフトは平日運休の場合がありますので、事前にリフトの運行状況をご確認ください。
ブルーコースはファミリーにも人気の初級者コースではあるものの、朝イチは極上のグルーミングバーンをファーストトラックで楽しめちゃう裏メニュー的なコースとして、知る人ぞ知る存在。第4リフト降り場、ブルーコースのトップからは、朝日に照らされた美しい武尊山の眺望も楽しめる。
朝イチからゲレンデトップに上がってロングランを滑るのも楽しいが、ゆっくりとウォーミングアップがてらファーストトラックで自分のターンを刻んで滑るのも、ある意味贅沢な丸沼高原の楽しみ方と言えるだろう。
ぜひシャレー丸沼に泊まって、朝イチ・ブルーの魅力を存分に楽しんでみていただきたい。
ブルーコースは平均9度の緩斜面なので、グラトリの練習にもおすすめ!

6.丸沼高原がもっと好きになる、便利で快適なセンターステーション!

ベースに立つ利便性の高いセンターステーションも丸沼高原の魅力のひとつ。駐車場からゲレンデまでの移動も、まずはセンターステーション1階にアクセス。そこからエスカレーターやエレベーターを使って2階へ。2階がゲレンデの出入り口で、インフォメーションやチケット売り場などもある。
更衣室は1階。室内は広く、大きな鏡もあって快適。ドレッサーにはドライヤーも完備しているのもポイント。
更衣室内にあるコインロッカーの数も十分。着替えなどで荷物が多くても、大容量のロッカーがあるので安心だ。
同じ1階にある売店も広くて、お土産品はもちろんゴーグルやビーニーなど、グッズの品揃えも充実。
ビーニーやグローブなどを忘れてきても大丈夫。専門ショップばりに種類も豊富なので、友達といろいろと見ているだけでも楽しめる。
女性にイチ押しのお土産は、保湿性が高く、乾燥肌に効くと評判の「ダケカンバ石鹸」。ぜひ素晴らしい効果を試してもらいたい。
またデザイン性の高い丸沼高原のオリジナルステッカーも大人気。今なら50周年記念のステッカーもゲットできるぞ!
週末など混雑が予想できる時にファミリーや数人の仲間と一緒に楽しむなら、有料のレンタルルームを利用して、気軽に休憩できるスペースを確保するのもおすすめ。場所はセンターステーション3階。ホームページから予約ができる。料金は平日6000円、土日祝日などは1万円で、中央駐車場に1台分の駐車スペースを確保してくれるのもポイント(駐車料金は別途必要)。
そしてセンターステーション最大の魅力と言っても過言ではないくらいおすすめしたいのが、日帰り温泉入浴施設「座禅温泉」だ。
疲労回復だけでなく神経痛や冷え性、慢性消化器病などにも効果がある泉質の良い源泉を使用。サウナもある。利用時間は13時から17時30分(受付は16時30分)まで。料金は大人800円。有料だがバスタオルのレンタルも用意。
風呂上がりには小休憩できる小上がりの座敷が出入り口付近に設けてあるので、待ち合わせにも便利。滑って疲れた身体と気持ちも温泉でスッキリさせて帰れるのが最高!
Photo & Text by Tomohiro WATANABE

丸沼高原スキー場

今季開業50周年を迎えた丸沼高原スキー場。ゲレンデトップの標高は2000m。極上の雪質で最長4キロのロングランを楽しむことができ、ゴールデンウイークまで楽しめる営業期間の長さも魅力。コース脇のカベを使った遊びやパークも大人気。ゲレ食やスイーツも充実し、女性やファミリーに評判。日帰り温泉や売店、完全予約制のレンタルルームなど充実のセンターステーションは利便性抜群。

雪が豊富な今シーズン。まだまだロングシーズンで遊べる丸沼高原スキー場へぜひ遊びに行ってみよう!

施設情報

丸沼高原スキー場

所在地
〒378-0414 群馬県利根郡片品村東小川4658-58
外部URL
https://www.marunuma.jp/winter/

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