初心者には悩ましいスノーボードの道具選びを、「ちゃらトリ」でおなじみのラマ先生がスーパースポーツゼビオを舞台にインスタグラマーのiam SAKIとレクチャーするこの企画。今回は、ブーツとボードをつなぐインターフェイスであるビンディング選びのいろはを伝授。意外と知られていないビンディングの底力と、ベストなアイテムを選びための知識をお届けしよう。
平間和徳”ラマ先生”
通称「ラマ先生」として親しまれ、個性的なキャラが話題となり総フォロワー数が31万人を超える超人気プロスノーボーダー。全日本技術選手権を過去最多の5回制覇し、SAJスノーボードデモンストレーター(全日本スキー連盟、スノーボードインストラクターの指導)を長きにわたり務めた実力の持ち主。
iam SAKI
年間を通してスノーボードの滑走日数が80日以上という超アクティブ人気インスタグラマー。 釣り、キャンプ、ウェイクサーフィン、SUPなども楽しむアウトドア女子。
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大久保 兄さん
ゼビオ南長野高田店に勤務する、この道10数年のベテランSTAFF。自身もスポーツをこよなく愛し、プレーヤーとしても活動。特にスノーボードアイテムについて店内スタッフで右に出るものはいないスーパーアドバイザー。スポーツで大事な足回りのこだわりも強く、問題解決について頼れるお兄さん。
ビンディングの重要性と選び方
ビンディングはただ足をボードに固定するだけの道具だと思ったら大間違い。ビンディングはライディング時にパワーをボードに伝達したり、ボードの性能を十分に引き出したり、操作性に関わるとても大きな役割を担っている。それゆえセッティングを細かに調整する機能も満載で、深掘りするともっともマニアックなギアなのだ。
見た目だけではその違いがわかりづらいので、おおまかな選び方のポイントを解説する。
また、ビンディングを選ぶ際にはブーツとの相性も重要なので、お店で実際に合わせてみるのがオススメだ。
ビンディングの種類
【1】ストラップ型ビンディング
ビンディングは、脱着方法により大きく3タイプにわけられる。専用ブーツでなければ使用できない場合もあるので、ブーツと合わせて選ぶようにすることを忘れずに!
もっとも一般的なタイプで、足首部分とつま先(または甲)部分をストラップでしっかり締め、足をホールドする。慣れるまで着脱に少々時間がかかるが、細かな調整ができ、確実にブーツを固定できる。
【2】クイックエントリー型ビンディング
メーカーごとに趣向は異なるが、ハイバックがリクライニング式になっているなどの工夫により、ストラップを締める手間なくスムーズに着脱できるタイプ。素早く着脱でき、フィッティングも細かに調整できるいいところ取りだが、パーツが多いためやや重たい傾向にある。
【3】ステップイン・ステップオン
ステップインやステップオンシステムは、ブーツをビンディングに乗せるとロックされる、もっとも着脱が簡単なタイプ。また見た目のシンプルさからもわかるようにパーツが少なく、軽量であるこも大きなメリット。ブーツとワンセットのシステムなので、まずはブーツが足に合うことが絶対条件となる。
ビンディングの硬さ
見た目では違いがわからないが、ビンディングは素材により硬さが異なる。具体的には、アルミ、カーボン、プラスティックなどの違い、また同じプラスティックでもグラファイト量などを変えることで、モデルごとに絶妙な硬さに設定されている。
ハイバックの硬さは、実際に手でハイバックを左右や前後にひねってみるとよくわかる。 ハイバックはヒールターン時にエッジへ力を伝達する役割を担ったり、スピントリックの踏み切りなどでもパワー伝達に一役買っている。大まかに言うと柔らかいハイバックは低速域でのコントロールがしやすく、初心者やグラトリ、ジブなどでスタイルを出したい人向け。またパウダーでも、ボードコントロールがラクになる。逆に硬いハイバックは、ボードへパワーを伝える際のレスポンスが早くなり、ハイスピード域での安定感を得られる。カービングやハーフパイプなど、ビッグキッカーを飛ぶような上級者向けと言える。
ベースプレートも同様に硬さの違いがあり、柔らかいほど低速域での操作性がよく、硬いほど反応が早くなり上級者向けと言える。
ストラップの形状や素材
幅の太さや素材の違いで、締め心地は大きく異なり、ブーツとのマッチングにも関係する。ストラップタイプのビンディングも、よく見るとメーカーやモデルごとにストラップの形状や素材、硬さなどが異なることがわかる。ストラップが硬いと安定感を感じ、柔らかい素材だとフィット感を感じることができる。
ストラップの取り付け位置
アンクルストラップの付け根がどのようにヒールカップとつながっているかも、よく見るとメーカーごとに違いがあることに気づくだろう。ヒールカップの外側からストラップが出ている場合は、ブーツの可動域が広がりスタイルを出しやすいという特徴があり、内側から出ている場合はよりフィット感を得やすい。また中間からでているものもあり、両者のいいところどりとなっている。
また、メーカーやモデルによりアンクルストラップの取り付け位置をカスタムすることも可能で、同じモデルでも取り付け位置を変えることで、まったく違う操作性となることがあるのでいろいろ試してほしい。
セッティングに迷ったら!
ビンディングそのものの性能や付ける位置によって滑りがガラリと変わるビンディング。ブーツとのセッティングでしっかりセンタリングをとることや、ボードにどのようなセッティングで取り付けるかもとても重要となる。ストラップの長さ調整などは、最初はショップでやってもらうといいだろう。
またボードへの取り付けは、自分にあったセッティングを提案してくれる「STANCER(スタンサー)」の利用もオススメ。STANCERは100万人を超えるスノーボーダーの身体データを基にソフト開発及びバージョンアップを随時行っており、その人にあったベストポジションを割り出してくれるという。STANCERに乗って股間節回旋可動範囲を計測することで左右の中心角度(ニュートラルポイント)を算出し、その値を基準にスノーボード上で立つ位置(向き、角度、足幅)の推奨値をライディングスタイルに合わせて3通り提案してくれる。怪我や事故の防止、疲労の軽減、そして滑りやすさや操作性の向上につながるので、セッティングに迷ったらぜひ試してみよう。
text:Makiko Kishino
▼本家動画はこちら▼【ちゃらトリ】 超重要ラマ先生ギア選びのコツ【FEET AXIS】
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今回の撮影協力店舗はこちら
<スーパースポーツゼビオ 長野南高田店>
住所
〒381-0034
長野県 長野市 大字高田1841-1
026-268-4811