日本有数の豪雪地・新潟県南魚沼市で、ユニークな「関係人口」を増やすイベントが行われている。
※「関係人口」とは、移住はしていないが、特定の地域に継続的に関わりを持つ人々のこと。観光客以上、定住者未満の存在で、「地域イベントへの参加」や「ふるさと納税」などを通じて地域とつながっている。
南魚沼市といえば「コシヒカリ」。近年、このコシヒカリの需要が急増したことにより、ふるさと納税の寄付額が70億円を超える勢いだ。地方創生が叫ばれて10年以上が経ち、移住・定住促進の政策が一般化する中で、南魚沼市はふるさと納税をうまく活用し、人口減少が進んでも財源を確保。そして最終的には、南魚沼市のファンを増やすという政策を取っている。
また、関係人口を増やす取り組みとして南魚沼市ならではのイベントも開催された。
豪雪地ならでは!バックカントリーツアー
関係人口をより深めるために、バックカントリースキー&スノーボードツアーを実施。このツアーは、単なるアクティビティではなく、経験豊富なガイドがしっかりと案内してくれる点が魅力だ。
さらに、ガイドは全員、南魚沼市に移住してきた人々。彼らを通じて、地元の魅力をリアルに感じながら、最高のパウダースノーを楽しめる。
<ツアー参加までの流れ>
南魚沼市主催のオンラインセミナーに参加することが、ツアーの参加条件となっており、このセミナーでは、移住政策や現地情報が網羅されており、地元の方々も参加するため、南魚沼市の実情を詳しく知ることができる。
このセミナーを通じて共感を得ると、ふるさと納税へのハードルがぐっと下がる。何しろ、主な返礼品は美味しいコシヒカリだからだ。
<ツアー当日の流れ>
朝8時、八海山ロープウェーに集合し、参加者は地元の人たちと班に分かれ、和気あいあいと会話を楽しんだ後、ガイドが案内するバックカントリーツアーがスタートする。ロープウェー横の国有林を舞台に、1日3本の滑走を楽しむ。開催は2月なので、極上のパウダースノーを味わえること間違いなし。当日もかなりの深雪だった。
地元の人々との交流
ツアー中、地元の方々と話す機会が多く、雪深い地域での暮らしの大変さや、それを上回る魅力について聞くことができる。
「うちは除雪体制がしっかりしているから、道路に雪はほとんど残らないよ!」
「子どもたちを自然の中で育てられるのが何よりの魅力!」
こんな話を聞いていると、「移住もありかも?」なんて思ってしまうほどだ。
移住者のリアルな声
ガイドの中には、実際に南魚沼市で子育てをしている人や、これから家族を持ちたいと考えている人もいる。また、地域おこし協力隊のメンバーの中には、大学時代の先輩に誘われて移住し、スノーボーダーとして活動している人もいる。
さまざまな背景を持つ人々の話を聞きながら、最高の雪質を楽しめるこのイベント。気軽に参加できるだけでなく、南魚沼市の魅力を存分に体験できる機会となった。
「今年はふるさと納税、南魚沼市にしてみようかな。」そんな気持ちにさせられる、素晴らしいイベントだ。
南魚沼市公式サイト
https://www.city.minamiuonuma.niigata.jp/